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映画レビュー:LUCY / ルーシー

10%しか機能していないと言われる人間の脳。

しかしルーシーの脳のリミッターは外されてしまった

良いSFって有りそうで無いものですが、これは思わぬ拾いモノでした。面白かった!


映画『LUCY/ルーシー』予告編

ジャンル SF, アクション 1時間29分 2014 (PG12)
監督 リュック・ベッソン
主演 スカーレット・ヨハンソン, モーガン・フリーマン, チェ・ミンシク

 

ルーシーがマフィアに連れて行かれてしまうシーンに、アフリカでチーターがインパラを捕食する場面が差し込まれていたりして笑ってしまいました。監督が楽しんで作っているのがわかります。流血シーンがちょいちょいあるので、バイオレンス苦手な方は見ないほうがいいかも。脳科学や潜在意識に興味がある方にはオススメです。

 

脳が10%しか使われてないという説、私は半信半疑なんですよね。才能やセンスなど、自分が持ってるモノは必要だから持ってる、持ってないモノは必要ないから、という経験則に照らし合わせると、人の脳も必要に応じて増量してきたんだろうなと思うのです。

 

ちょっと逸れるかもしれませんが、「10%しか使われていない」といえば、脳というより、人の意識の事じゃなかろうかと思い当たります。

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潜在意識と顕在意識

作中でルーシーは100%の意識状態に至ることで、時間や他者を操ることができるようになってしまいます。人の意識も拡大すると集合意識という大きな源に繋がると言われます。誰かの考えていることがフッと分かってしまったり、夢に友達が出てきたりするのは、意識の深いところで繋がっているから、という訳です。

 

また、ルーシーは最後には消えてしまい、人々が「どこに行ったんだ・・・」と呆然した中で「至る所にいる」と携帯電話にメッセージを送ってきます。この「至る所にいる」という発想は、分子や原子や量子の在り方に似ています。量子力学という学問の中では、量子はコチラの意識次第で態度を変えるという説がありますが、そう仮定すると、「私の意識」は皮膚の内側だけではなく、皮膚を超えた空気にも自分の意識が及んでいると言える事になります。楽しい~☆

 

 数年前に浦安のとあるホテルに行った時のこと。なぜかウキウキしてくるので何なんだろう?と思っていたら、結婚式が開かれていて、その晴れやかなムードを無意識に受け取っていたんだと合点がいきました。無意識の領域で私たちは情報を共有しているのですね。なんて事を思い出しました。瞑想をして深く深くもぐっていくと、そんな集合意識を感じることがありますが、ルーシーと違うのは、感涙してしまうほど温かい領域であるという事。

 

SFアクションなので、そんなぬるい場面は描けなかったでしょうし、そこまで描くと丹波哲郎的な何かになってしまうかもしれません(笑)。スピリチュアルというと胡散臭いけど、量子力学と言うと受け入れられるという人は多いのではないかしら。私は、スピリチュアルと量子力学は、同じモノを別角度のアプローチで見てるに過ぎないと思ってるので、本作以外にも映画インターステラーや、映画インセプションのように潜在意識を描いた作品が数多く発表される事で、自分の意識の内側に興味を持つ人口が増えるとすれば、これも進化のひとつなんだろうなと思います。



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