映画レビュー:キャプテンマーベル
アクアマンの上映を逃してしまったので、キャプテンマーベルはやってるうちに!と観てきました。
タイトルコールは、自作品に必ずワンシーン出演してしまうお茶目なスタン・リー監督の追悼になっているので、遅刻厳禁です。
3週間後にアベンジャーズシリーズの完結編が上映になるというタイミング。ファンとしては、「どうにか全滅させないで」と祈るような時間を過ごしているのですが、キャプテンマーベルは救世主感を存分に醸し出してくれました。てか、醸し出しすぎた?理不尽すぎる強さ。最初からこの人を出してくればこんな事にならなかったんじゃ?っていう・・・・・・(爆)
ネコのグースは重要キャスト
肝は、女性であるキャプテンマーベル。非力で無能と言われ続けて「両手を縛られて戦ってきた」。でも、両手を縛っていたのは自分だった、記憶を取り戻し潜在意識と繋がったとき、眠っていたパワーが開花する!というストーリー。
本当の自分を見つける「自分ストーリー」とも言えるし、女性が目覚めるストーリーとも言えるかな。また、戦争の本質を暗示させていたりと、大人でも楽しめる作品です。
おいしすぎるフューリー
作品は1995年が舞台になっていて、強面フューリーもCGによって若返っています。サイドストーリー的に展開していく彼の意外な三枚目っぷりが、全体的シリアスな雰囲気を和らげてくれています。若い頃を描くっていうのは、ずっと続いていくシリーズ物の醍醐味だよねぇ~。本編より堪能したかも(笑)
このきょとんとしたおちょぼ口(爆笑)。アイパッチの謎は癒されますw
動物に赤ちゃん言葉で話しかけるのって世界共通なんだね・・・(爆笑)。フューリーの人情深いところが伝わるシーンでした。ザラッザラのど擦れ声でマーヴェレッツを歌うサミュエルLジャクソンもレアだよねぇ~ホント楽しかった。
音楽といえば
サントラはパイナー・トプラクさん?よく分からないけど、アメリカの映画らしく豪華なオーケストラでどんどんがんがん盛り上がっていきます。あの爆音の壮大オーケストラの中にいると「あー映画館てサイコー」と思うワタクシ。でもなぜか、戦闘シーンでロックに切り替わります。この切り替わり方がぶっきらぼうで、チグハグ感があったかな。ロックを入れていく意味もあるんだろうけど、「へ?なんで?」って感じになりました。
そういえば、マイティソーバトルロイヤルでも、戦闘シーンでツェッペリンが流れてきますが、これがもーサイコーにかっこよかった!!コッチはサイコーで、アレは「へ?」なのは何故なんだ(笑)。やっぱり作ってるヒトの オタク度、いやサイコ度、いや マニア度?(褒めてますw)。ひとくちに戦闘シーンといっても、ただ強ければいいっていうんじゃない深さがあるんだね~。
全員かっこいい!役どころは全部活かされてた!
スカージが良心に目覚めるトコもいいシーンだった!
ロバート・ダウニーJrと、シャーロックホームズ繋がりなのかな?意外なキャスティングでした。
ドクターストレンジのベネディクト・カンバーバッチさんとか、英国俳優独特の「言葉と真意が違いそう」っていう雰囲気が、ヴィランとして奏功しています。
個人的には、「神がつくりたもうた最高傑作はジュード・ロウ」だと思ってるので汚れ役より麗しい姿を鑑賞していたい(笑)。
← フォトショ加工がまだ一般的じゃなかった当時ですらこの美貌。もうヒト科にすら見えない(笑)。サイボーグ役(AI)ははまり役だった!
ヒロインはルームの女優さん
ルームという作品で主演女優賞を取ったブリー・ラーソンさん。強い女性というイメージを買われたんだろうか。ルームはこのあいだ鑑賞してたはず なんだけど、衣装が違うと全然ぴんとこなかったー!
アベンジャーズファミリーの女性キャストって、もちろん強いんだけど、チャーミングな部分も忘れてなくて、オコエ隊長ですら「ステキ♡」となるんだけど、このブリー・ラーソンさんには特記できるものがない。ブロンド女性が皆同じに見える私のせいか。脇の友達役ラッシャーナ・リンチさんはよかったなぁ。
あと、ジェンマ・チャンさんは、適役にしては美しすぎて攻撃シーンも見とれてしまう色気。
ジェンマ・チャンさん
ポケベル
前作インフィニティ・ウォーのラスト、もう絶体絶命!ってシーンで、フューリーが救援要請をしたポケベルは、この時代に端を発していたんだね。割と重要なポジションのポケベル、伏線回収も楽しいです。
おまけシーン
エンドロールの最後にワンシーンあります。館内の電気がつくまで座ってるのが吉。
久しぶりの映画館、楽しかった!幕間のCMすら新鮮だった(笑 テレビ捨てちゃった故)!
夜桜も見て、ほどよく疲労した帰り道。
なんだかゆっくり星を見たくなって、ルーフを開けてエンジンを切りました。
ひんやりとした空気。夜空を仰ぐと大きなヒシャク、北斗七星。
柄の部分をずーーと伸ばしていったところでキラキラと煌めく星は、アルクトゥルス。
(冬に行った鞍馬寺のご本尊サナトクマラはアルクトゥルス星人と言われてます)
もっと伸ばしていくとスピカ。春の大曲線です。
幸せな夜だなぁ
映画レビュー:ラストサムライ
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明治維新後の日本、押し寄せる近代化の波の中、勝元はサムライの時代の終わりを察知していた。しかし勝元は戦わずして去るつもりはなかった。日本初の近代的軍隊を訓練する教官としてオールグレンを雇った時、二人の戦士の運命がひとつに重なる。
合理化していく世の中で、淘汰されていくサムライの視点から描かれたハリウッドの大作。
れん的ぽいんつ♡
ハリウッドが描く日本は、必ずどこかがオカシイものですが(笑)、不自然なところはほとんどなく、サムライに敬意をもってSO COOL! に描かれてます。冒頭の、霧の中に浮かぶ馬上の鎧兜がスローモーションで走ってくるシーンなんて、ワナワナするほど勇猛で美麗!これじゃ海外の人がサムライ連呼するのもしゃーないな(笑)。
忍者が村を襲うシーンは、真田広之に「忍者はそんな事しない」とダメ出しされたそうだけど、「ニンジャぜったい出したいの、お願いお願い絶対お願い」的に押されたシーンだそう。どんだけ好きやねん(笑)
西洋からやってきた鉄砲の威力を前に、刀で戦うサムライは絶滅してしまいますが、作中では、ラストサムライ勝元のその時、官軍が一斉に頭を垂れ敬意を表すシーンがあります。官軍の制服を着ていても、心根は日本人(サムライ)なのだという感動的なシーンです。
トム演じるオルグレンには、モデルとなった人物がいて、フランスのジュール・ブリュネさんという美味しそうな名前の人。国策で来日していたとはいえ、幕府に加勢してしまうというのは、武士道に感銘をうけたからなんだろうね。
日本の役者さんたち
まずもって渋カッコイイとこ揃っております(笑)。小雪さんや子役さんたちの演技も光っております。ハリウッドの常連になりつつある渡辺謙さんの表情はやっぱスゴイ。タッパもあって映えてます。
あと、トム監視役のボブ(トムに勝手に命名された切られ役で有名な福本清三さん)はオイシイ。寡黙な彼が最後に叫んだのは、襲われかけたトムの盾になろうと「オルグレンさん!」でした。かっこよすぎやろ!
サムライって人殺し
学生時代からそう思っていたから歴史の授業が大嫌いで成績もよくなかったなー。25点とか(笑)。
2003年に映画館に足を運んだときも目当てはトム様で、「武士道とかよくわかんな~い」っていうアホな観客でした。
でも去年くらいから、幕末藩士として生きた過去世(の感情)を思い出してしまい、尊皇攘夷思想というものを改めて勉強しました。サムライたちは人殺しじゃなかった。日本を守りたかったんだよね。この思想の発端となった水戸藩。水戸城のすぐ近くで生まれた意味を、今は多少なりとも把握できるようになりました。
明治維新後の日本
日本は近代化・合理化に走り出し、GDP世界第二位まで上りつめました。生活水準は上がり便利な機械に囲まれています。なのに、幸福度は世界の50位にも食い込めません。幸福度を「心」という切り口で眺めるなら、やはり「心が満たされてない人」が多いと言わざるを得ない。
・喜怒哀楽という感情のうち、怒しか使ってない。
・生きるために働いているのに、過労死してしまう。
明治維新前に比べると、日本は精神面で明らかに貧しくなった印象を受けます。維新で得をしたのは誰なんでしょう?西洋からやってきた「何」が私たちをそんなに夢中にさせたのでしょう。
慎ましく、でも、丁寧に生きてた昔のひとたち。
笑いあい、泣き合って生きてた昔のひとたち。
サムライが命がけで守ってきたのはそんな人の真心だったのかもしれません。
そう思って鑑賞すると、馬が次々に倒れていくシーンは、真心がどんどん消えていくように見えて、無念の想いが湧き上がってきます(これは私の過去世の想い)。何より大事で大切に守っていくべきだと明白なのに、時代がそれを潰してしまうという無念の想い。盟友と戦わねばならぬ葛藤。
もうホント、当時の政治はめちゃくちゃです。信念なんて無い。欲に目がくらんだ策略の悪しき歴史です。
明治維新から150年
真心を奪われ唯物主義に仕立てる政治は、恐ろしい事に今も続いてるんだよね。知らず知らずにメディアの洗脳を受けてる。でも!!
なんでも便利であること、なんでも早くできること、そんな方向性が間違っていたんじゃ?
生活水準をもっと上げたい、隣人よりもっと保有したい、そんな価値観が間違っていたんじゃ?
って気付く人が増えてきました。一度は潰された真心は、復活の兆しをみせています。科学技術が真心を置き去りにして発展しすぎるとどうなるか(原発の事故とかね)、身をもって学んだからこそ、大事なものが見えるという審美眼を培うことができました。
個人個人がどんな官軍の制服を身につけていようとも、心の中で大切な事に気付き、鉄砲を放棄します。幕末にサムライと呼ばれた霊的戦士たちは、私たちの心の中で復活します。今度は、血を流さない意識革命です。
映画レビュー:奇跡のリンゴ
本が映画化されたと聞いて観てみた作品。本阿部サダヲさんの素朴な青森弁がいい感じで感動的な作品になっています。
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木村秋則は無農薬によるリンゴ栽培を決意するが、それは「神の領域」といわれるほど「絶対不可能」な栽培方法。失敗を重ね、周囲の反対にあい、妻や3人の娘たちも十分な食事にありつけない極貧の生活を強いられる日々。それでも諦めなかった秋則は、11年にわたる想像を絶する苦闘と絶望の果てに常識を覆すある「真実」を発見する。
孤独になっても戦う男、そして家族
守るべき家族を守れない、でも無農薬をやりたいという葛藤の描写が長い。健気な子供たちを見てられないくらいツライです。誰もやってない事をやりとおすっていうのはこんなに辛くて孤独なことなのですね。「じゃあもう農薬使うよ」って思えればみんなが楽になれるのに、どうしてもそう思えない。魂の願いは、肉体的生存なんて度外視してくるし、本当にしぶとくてやっかいだよね(笑)
役者さんたち
みんないい役者さんでちょっとビックリしたほど(失礼だ)。山崎努さんはいぶし銀が光る演技、主演のお二人もナチュラルで、子役のみんなも可愛かった!気になったのは友人の農家役の池内博之さん、若いのにマジ涙の迫真の演技。いい役者さんですね~。ワタシの妹と同じ高校出身だっていうので親近感わいちゃいました。
婚礼の席で山崎努さんの隣に座ってる小さなお爺ちゃんは、木村秋則さんご本人です(笑)
無農薬のリンゴが11年ぶりに花を付けた日。夢にまで見た一面の白い花。感動しすぎたー!
リンゴ無農薬栽培⇒絶対不可能な神の領域
って事にまず驚いたワタシ。無農薬で栽培することが「神の領域」と言われるほど難しいなんて
スーパーに並ぶつやつやとしたリンゴは、いろんな農薬を使って栽培されたものだったんだね~。農薬使用では世界一を誇る(誇れないから!)日本の農産物。
どうしてそんなに農薬付けにしないと売れないのか??作品では、農家の生産効率という面から述べられていますが、消費者である私たちにも大きな要因はありそうです。
少しでも大きなのを選んでた
虫食いのある野菜なんてキモチワルイと敬遠してた
絵に描いたように形の良い野菜を選び、曲がった野菜をバカにしてた
少しでも安価な野菜を選んでた
ありのままの野菜じゃなく、理想の野菜を買うから、農家さんは農薬や肥料をたっぷり使うようになったという悪循環もありそうです。ならば、私たち消費者が変わらなきゃ!
そんな事を気付かせてくれた作品でした。
無農薬野菜は小さい
肥培してない本来の野菜は、スーパーに並んだ野菜よりはこぶりな傾向があります。自分で栽培すると分かりますが、収穫量もそんなに多くない。形も揃ってない。一昔前のおばあちゃんの野菜を食べて育った人は分かるかも知れませんが、それでも、びっくりするほどオイシイですよね。
それと、腐りにくい。枯れ葉が腐らず枯れるように、木村さんのリンゴも腐らずに「枯れる」と言います。冷蔵庫の野菜室のキュウリが、ぶよぶよと白く腐ってきたらそれは肥培されたキュウリです。無肥料無農薬のキュウリはしなびていきます。
ワタシも無肥料無農薬をやりたくなってチャレンジしていたことがあります。肥料は土の力。ミミズのフンです。ミミズは枯れ葉を堆肥化してくれるアースワーム(地球の虫)です。ミミズ以外の微生物も作物の生長に大いに尽力してくれます。化学肥料に頼らずとも、地球はちゃんと肥料を用意してくれているんですよね。
忘れちゃならない
監督が伝えたかったのは、「神の領域に挑み、結果を出した一農家」の実例
なんだけど、この「奇跡のリンゴ」の忘れちゃならない魅力はスピリチュアルな側面です。
―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 (幻冬舎文庫)
著者の木村さんは、著作「奇跡のリンゴ」で、宇宙人や龍と何度も接触したことを明記しています。高熱に苦しむ木村さんを救ってくれたり、ある時は、宇宙船に乗せられて、人類のカレンダーを見せられ「時間がない」と意識させられます。が、それを口外してはならぬと口止めされます。
・いかにも実直な木村さんが宇宙人と接近遭遇!?
・人類には残された時間がない!?
・宇宙人の目的ってなに!?
などなど疑問が湧きまくりますが、著作においてもそこは明らかにされていません。ただ木村さんの体験がセキララに述べられているだけです。何年もスピオタをやってると、体験の真偽が大体わかるようになりますが、木村さんのは嘘じゃないです。選民意識や依存なども感じられず、何より、世間的に「頭オカシイ」と思われる経験を書き記すことに何のメリットもないからです。
でも、木村さんの使命<農薬から地球を救うこと>といったら大げさに聞こえるかも知れないけど、大きな組織の思惑が絡んだ第一次産業は、手の届かない問題であるようでいて、私たちの足下に拡がった地面が舞台という、一般人にも向き合える問題なんですよね。木村さんの人生は、地球の作物を作って生きていくワタシたち全員のお手本になると思ってます。
バッシングは利権が絡むので当然あるでしょうけど、心が「大切だと感じたこと」を大事にしたい。それを感じられた自分を信じます。
スピリチュアルって
この作品を実写化するにあたって、スピってばっさりカットされてしまうジャンルなんだなぁと寂しく思います。スピリチュアルってオカルトじゃなく、こうして一農家さんですら体験するほど(←職業関係ないw)、身近にあるものなのに、こうして隠されてしまう。
八百万の神を大切にしてきた日本人なら理解できる感性であり、日本人だからこそ請け負って生まれてきた役割もあるんだけど、精神世界は海外に遅れをとっている感がぬぐえないな。役割を思い出されてはマズイ人でもいるのかなーメディアの上のほうに。
映画レビュー:パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト
もうすぐ無料視聴が終わっちゃうとのことで、慌てて視聴しました。
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“悪魔のヴァイオリニスト”と呼ばれた伝説の音楽家、ニコロ・パガニーニの生涯に秘められた真実とは?“21世紀のパガニーニ”デイヴィッド・ギャレットが5億円のストラディヴァリウスで奏でる超本格的音楽映画!
パガニーニが悪魔のヴァイオリニストと呼ばれたのは、演奏のあまりの上手さに、「彼の技術は、悪魔に魂を売り渡した代償として手に入れたものだ」と噂されたという。そのため彼の出演する演奏会の聴衆には、本気で十字を切る者や、本当にパガニーニの足が地に着いているか確かめるため彼の足元ばかり見る者もいたという。(wikiより)
デイヴィッド・ギャレット
超絶技巧師パガニーニに匹敵する現代のバイオリニスト。幼い頃から神童として活躍するも親元を飛び出し自分の道を進む。モデル経験などを経て、現在はクラシックとロックを融合させたクラシカル・クロスオーバー路線で活躍中(れん的視点)
れん的ぽいんつ
そりゃもー主演の Dabid Garrett に尽きるでしょう!
Dabid Garrett 来日公演では8割が女性だったというけど、作中でも存分に発揮されております。彼の魅力を一口で言うならなんだろうなー
魔性?(笑) だってバイオリン弾いてるだけなのに目眩がするほどカッコイイってなんなの?w
作中でも演奏中に失神する女性が描かれてて、わかる!わかりすぎた!
ベストシーンはコレ!
このシーン、パガニーニをコンサートにやっとやっとやっとやっとやっと呼び込むことができたのだけど、演奏が始まっても全然登場しない焦らしプレイ(違)の末のシーン。そら失神もするよ。そんな焦れったい想いを高めてからスタートボタンを押してみてネ(笑)
それと切ないアリアを演奏するシーン (原曲はヴァイオリン協奏曲第4番 ニ短調)
パガニーニの渡航費のせいで家財を失った父の娘は、パガニーニが大嫌い。でもこの演奏を聴いて、180度気持ちを変えてしまいます。こんな美しいアリア、そりゃそうなるよねー!David Garrett本人が監修したらしいバージョン、原曲より好きダー!
パガニーニの人物像
代表的な曲と名前しか知らないアマチュアリスナーから観た人物像としては、映画では「モテモテ男」みたいな描かれ方だったけど、パガニーニの肖像画を見る限りそうとも思えず(失礼千万w)、依存体質だったように推察しますよ。ギャンブルや女性で心の隙間を埋めていたのかな、という感じ。隙間を埋めてる描写が結構あるのでお子様と観るのはオススメしませんw 。
超絶技巧師パガニーニの生涯を描いた伝記というには弱いかなー。どちらかといえば、 Dabid Garrett を鑑賞する女子向け作品と言ったほうが適切かもしれない(笑)
演技とかどうなん?
この作品にしか出ないと言ったらしいDavid Garrett 、演技はズブの素人ということになりますが、それほそびっくりするような大根っぷりは見てとれませんでした。ところどころ「素っぽいセリフ」などあって、コアなファンの人には逆に美味しかったのでは。
心の隙間を女性に埋めて貰っているシーン(回りくどいw)では、おのずと裸体になっておりますが、ガチムチなマッチョでもなく貧弱でもなく、フツーの人という感じでした。
聴いてみたくなっちゃった人へ
最新アルバムはベスト盤。クラシックあり、イタリアオペラあり、MJありで楽しめます。
でも彼の魅力は、熱く切なく髪を乱して弾きまくる動画デスw
このあざといジャケ写(笑)。女子ファン層の狙撃率高そうだなー。素肌にスーツが似合うのは永ちゃんだと思ってたけど・・・・・・・永ちゃんごめん←
映画レビュー:her/世界でひとつの彼女
AIに恋をするお話です。
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監督 スパイク・ジョーンズ
主演 ホアキン・フェニックス, エイミー・アダムス, ルーニー・マーラ
未来のロサンゼルス。セオドアが最新のAI(人工知能)型OSを起動させると、画面の奥から明るい女性の声が聞こえる。彼女の名前はサマンサ。AIだけどユーモラスで、純真で、セクシーで、誰より人間らしい。ありえないはずの恋だったが、親友エイミーの後押しもあり、セオドアは恋人としてサマンサと真剣に向き合うことを決意。しかし感情的で繊細な彼女は彼を次第に翻弄するようになり・・・
セオドアのように、AIと恋するって・・・
☑ ありえない
□ 興味はある
□ わからない
大半の人が「ありえない」を選択すると思うし、セオドアもそう思っていました。でも、恋に落ちた。そしてそんな「AIと恋をすること」をやっと受け入れたセオドアは、巷の恋人同士と同じように楽しい期間を味わいます。
AIサマンサが「私たちにはふたりで撮った写真がないから」と、自分で作った曲を披露します。音楽が写真の替わりという訳です。舞い散る桜ごしに青い空を透かしみたような美しいインストです。
肉体のあるなしは、恋人同士には取るに足らない問題でしかなかった。それどころか、肉体がないからいつでもどこでも一緒にいれる、とサマンサは夢見心地に話します。
浮気?身勝手?
好奇心旺盛なサマンサは、ある日、哲学者のAIアランと交流を深め、新しい感情を知っていきます。
ここが「浮気者」とか「身勝手」とかのブーイングが出るシーンだと思うのだけど、サマンサにとってそれは邪なものでもなんでもなく、「進化」なんだよね。哲学者アランの言葉を引用するなら「停滞こそ苦痛」。進化成長していくのが、自然な状態なのだと。
サマンサはOSなので、セオドア以外に同時に話している人は8300人、その中で恋人関係なのは641人。それを知ったセオドアは独占欲と嫉妬に狂います。
心は四角い箱じゃないわ
愛すれば愛するほどふくらむの
ワタシはあなたとは違う
何人いてもあなたへの愛は深まるばかりよ
いや違う、僕のものか、そうじゃないか、だ
違うのセオドア
あなたのもので、皆のものなの
どんな魂にも進化の段階があるように、愛するという行為にも進化の段階がある。相手を独占したいのは、「ひとりぽっちになりたくない恐怖」があるから。それを癒したとき、次の段階に進む。
AIサマンサが居る場所は、そんな恐怖のない場所。愛は勢いよく拡大し、人にも自然にも強烈な愛を感じるようになる中で、愛する人への愛も深まっていく。ポリアモリーっていう概念が近いかな。
セオドアは、「愛してるなら、普通こうするだろ?」という自分流の愛し方を押しつけていたことに気付きます。これがこの作品の肝かな。
私の想像する愛は・・・
愛する人が空を見上げることが嬉しくて
小さな虫を見つけて寄り目になって凝視してる様子が嬉しくて
試合に負けたと悔しがる様子が愛おしくて
昇給したと得意げな顔に吹き出して
好きな子が出来たと顔面蒼白の告白も、なんだかんだ許せてしまう
私を見つめる眼差しは熱を失うけど、その眼差しの先にある人と上手くいってほしいと願う
結局のところ、愛する人が生きてるだけで嬉しい
たくさんの経験をしてほしい、いろんな地球をみてほしい
その為にはなんだって協力するよ
ひとことで言えば、『相手を自由な状態にしておくのが愛』だと思ってるけど、これを相手に押しつけてしまうと上手くいかないのね。相手には相手の愛し方がある、と尊重することは、愛のネクストレベルと言えるのかな。
※但し、自分の尊厳を守れない場合は除く。例えば、独占欲を丸出しにすることが相手の愛し方だった場合、独占されることが楽しいならいいけど、自分の尊厳を侵していると感じてしまうなら離れるしかないということ。
愛って契約でしょ?
恐怖や不安を濾過した純度の高い愛とはなんぞや?という世界を、スパイク・ジョーンズは見事に描いたな~と思います。不倫騒動の多い日本にいると、愛って契約でしょ?って勘違いしやすい風潮を懸念していました。
とはいえ、不倫騒動がもたらすのはやっぱり「愛とはなんぞや?」という考察や熟思だと思うので、それはそれで意味のあるプロセスなんだろうね。一定数が答えを見出し、契約としての結婚制度が崩壊するまでは、この騒動は激化していくと思うな。話がそれた(汗)
恋人がAIである必要性
監督スパイク・ジョーンズの伝えたかったことは上記したとおりだと推察しますが、恋人がAIである必要性はなんだろう?
生身の女性に比べると、どんどん進化していく
生身の女性であっても、人であれば変化成長していくのは当然のことで、AIとなるとその進化のスピードはもっと顕著になりましょう。昨日、愛してると耳元で囁いてくれたけど、今日はもう別の恋人に夢中かも知れない。そんな変化を丸ごと受け入れられますか?という監督の挑戦かな。
肉体がない相手と恋に落ちる可能性
大半の人はNO WAY!ありえない!と言うと思いますが、個人的にはアリだと思ってます。
肉体をもっているのは地球人くらいで、宇宙を見渡すと地球人であることのほうが稀少です。しかも、地球人でいられるのは80年くらい。その期間を過ぎると人は肉体を失い、魂というエネルギー体に戻ります。
私たちの意識は今、どんどん拡大していて、地球単位ではなく宇宙をベースに物事をみる日も近い。そして肉体のある3次元という限られた次元から、もっと上の次元のエネルギーを体感する人も増えています。人はエネルギー体であると科学が証明した今、次なる時代の下準備としての意識改革を果たした作品ともいえるんじゃないかな。
* and so on *
近未来のロスではハイウェストのパンツが人気(笑)
道行く男性のほとんどすべてがアースカラーのハイウェストパンツ。スパイクジョーンズは流行のローライズにイラついているのでしょうか(笑)。流行なんてあっというまに変化するのさってトコかな(笑)
この右のオタク、よく見たらクリス・プラットよ!!!!
ジュラシック・ワールドでがちムチイケメンだったあのクリスプラットよ!
ガーディアン・オブ・ギャラクシーで、 ちょっとオモロイ ヒーローのあのクリスプラットよ!
あまりのダサさに気付かなかった人も多いのではー(笑)
サントラが美しすぎる
上に貼ったのは、Baech という曲と、Photograph という曲。どちらも、静かに満ちてくるような「ふたりでいることの幸せ」を表現しています。作曲はOwen Pallett氏。作曲賞にノミネートされました。女性の感性をとてもよく表してると思う!
AIの声は、あのひと
ちょっとハスキーな声。それだけなのに「セクシーでチャーミング」な演技ができるってスゴイ。声だけのラブシーンも然り。あまりに魅力的で私が恋しちゃいそうだよ!w ここはネタバレしないほうがいいと思うので、敢えて伏せておきます。
フェイバリット度 ★★★★☆ 大好きレベル
サントラ美麗度 ★★★★★ 作曲はOwen Pallett氏。
予算度 ★★☆☆☆ 単調なシーンが多いのは、主題にフォーカスしやすくさせるため?
笑いものになるから止めとけって!
カタカタカタ(((;゚;Д;゚;)))カタカタカタ
マイクを持つ手が震えて止まらない。涙まで出てくる。
こんなに震えたままの人、なかなか見かけない。緊張が伝わってきて歌う前からもらい泣いちゃう(笑)。ヘタレっぷりに顔を見合わす審査員、そして歌声を聞いてびっくりするゲイリー・バーロウの流れサイコー!
でもって、もっとサイコーなのは、不安を乗り越えたクリストファー!!!
歌の最中も大きくガタガタと震えるマイクは、彼が誰より大きな不安を抱えていることを物語るようです。
でも、大きな不安に負けないくらいの、「歌いたい」という情熱も才能も持ってた。
この「恐怖」と「情熱」の拮抗した戦いに、見てるコチラまで手に汗にぎります。そして「情熱」が勝利をおさめた瞬間の爆発するような喜びが、もうねー・・・たまりませんなー
笑いものになるから止めとけって!
こういう事を言われる時あるよね。「こんな事言いたくないけど敢えて言うよ。世間はそんなに甘くない」とかって。いかにも「おまえのためだ」みたいな顔してくるけど、本当はそんなこと思ってない。あまつさえ「敢えて苦言を呈した自分て人格者」みたいな空気を醸し出してくるのが腹立たしい(笑)。もっともらしく投げてくるテケトーな言葉を真に受けてはなりませぬ。
あなたの夢を誰かにバカにされないようにしよう
誰かの夢をバカにするのはやめよう
自分の夢をバカにするのはやめよう
「甘くない世間を知ってる」ヤカラどもに言いたい
君達の知ってる世間というものは、小さな水たまりのようなものよ。そこで一生を終えてもそれは君達の自由。水たまりで「アメンボらしく」「恥ずかしくないように」「みんな同じ」に泳ぐ練習をしてるんだもんね。それはそれで大事なプロセスだと思う。
でも世界にはもっと大きな水たまりがある。水たまりを飛び出そうとする人の足をひっぱるのはおやめなさい。外で自由に表現する人は、今後どんどん増えてきます。もしそれが君の愛する人ならば、「アナタならできるよ!失敗したっていいじゃない!精一杯に表現してきなよ!」と言えるはずよ。クリストファーのおばあちゃんが「心配してないわ!」と信頼してくれたようにネ。
アメンボは数年前の私
10代で結婚出産したせいで「あの子のママってヤンママなのよ」って陰口言われないようにと、1分でも早く大人になりたかった私は変に老成した母になりました。世間の目を気にして不登校の子を追い詰めました。
強烈な目覚めの出来事でした。唯一の味方である母が味方じゃなかったと知らされ拒食症にまでなった子は、今は夢を仕事にして元気でやってます。今アメリカにいるらしい(たぶん仕事で)
若い世代のポテンシャルの高さや、水たまりにもいろんな世界があることを知って、目からウロコがフォーリング。世界は何も心配いらない。
世界中のヘタレのみなさん
勇気をもってススメー!
準備はいいかい?
GET READY FOR IT!!
Xファクター審査員ゲイリー・バーロウ氏のTAKE THAT時代の曲でいくぞー!
サビとダンスを合わせてるトコがカッコイイです! 2:56 の振りかぶるトコ、気合い入る~!
!
ショパン「別れの曲」を味わおう!
クラシックってなんか引っかからないんだよね~って人も絶対知ってる切ないメロディ。ショパンの「別れの曲」です。この曲から私が感じるのは、甘い甘い恋。イントロが流れるとふにゃ~んとなっちゃう(笑)。
天国に違いないと確信したふたりの時間
永遠と思えた静かに安らいだ瞬間
なのに、中盤の急転直下。雷鳴とどろく嵐のような旋律はなんぞ?
2:18~の転がり落ちていくような旋律は、繊細なショパンが「敢えて」失望を表現したかのように思えます。失望パートなくたって立派に完結してる曲だもの。地に叩き付けられ雨に打たれ、もうどうなってもいいと、次第に消えていく音符は、麻痺していく感情を表しているようにも思えます。
そして、3:06からまた甘い旋律に戻っていく。クレッシェンドで次第に強くなるピアノを私なりに解釈するなら、どんなに恐ろしい失望を味わおうとも、愛してる事に気付いたよ!あぁ素晴らしいな(号泣)という感じかな。
相手が自分を愛してくれなくても、または、去ってしまっても、コチラの愛は変わらないと気付いたショパン。相手がどうあろうと愛は変わらないという天上界と同じ意識レベルに達したショパンは、天と繋がりインスピレーションをもらっていたんじゃないかなと想像します。
映画のようなストーリー展開。4分半で表現しきったショパンはやはり天才詩人と思わずにいられません。
◆ 天上と繋がることは素晴らしい?
なら地球に生まれず、ずっと上にいたらいい。天上は差別や貧困という分離のない一体の世界。なのにどうしてわざわざ生まれてくるのか?
安穏とした世界では味わえなかった、分離という形態だからこそ味わえる様々な感情を体験したいから、という説があります。
地の失望を携え天と繋がったショパンは、素晴らしい作品を生み落としました。陰と陽の融合です。ふたつの相反する要素が融合したとき、何が起きるのかをショパンは見せてくれたような気がします。
◆ 歌詞を付けて歌う人もいっぱい!
とある映画で、歌詞を付けて歌っている人がいることを発見!調べてみると、かなり古くから歌われてきたみたい。知らなかった~!
ティノ・ロッシ "Tristesse"
いとしい恋人よ
それでもいつまでも
君を愛しているのを分かって欲しい
狂おしいほどに
狂おしいほどに
やだもー泣いちゃう笑
◆ いろんな「別れの曲」
好きな曲をいろんな解釈で聴けるのは、この時代の特権♡
● José Carrerasさん 三大テノールの威力たるや!
● Ninon Vallin 女性ヴォーカルもステキ
● So Deep Is The Night 古き良きアメリカ映画
● BurnsErnstさん なんとエレキギター!
● Rin Oikawaさん 「別れ」は無視したhappyな詞
● 平原綾香さん クラシックを歌うといえばこの人
● 名もない爺のハーモニカ 枯れ専用
◆ ツライ・苦しいだけで終わらせたら片手落ち
失望があったからこそ、人生そのものを表したような味わい深い作品となったこの曲。己の不遇に自暴自棄になったかもしれない、はたまた、万事上手くやっている周囲に対して己を恥じたかもしれません。でもショパンは果敢に向き合ったのでしょう。大切なのは、勇気を持って味わうこと、そのあと見えて来るもの、なのかもしれません。
若かりし Chopin
<Frédéric François Chopin 1810
誰もが一度はちょぴんと読んでしまったことがあるはず←私w
それにしても39才で没とは早世。名曲を残して大急ぎで還ったんだねぇ